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2009-12-16

銀河鉄道の夜 1



あらすじ
貧しく少年が、友達を救って自らは水死する親友と夢の中で星座巡りの列車に乗
り合せ、死者たちと共に宇宙を旅する幻想物語。




登場人物
ジョバンニは貧しい家の少年です。お父さんは遠い北の海へ漁に出ています。
ジョバンニは学校が終わると、病気のお母さんを支えて働いています。
ジョバンニには、憧れている友人カムパネルラがいました。
ジョバンニが友達に苛められても、いつもカムパネルラは味方です。

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一、午后(ごご)の授業
「ではみなさんは、そういうふうに川だと云(い)われたり、乳の流れたあとだと云われたりしていたこのぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか。」先生は、黒板に吊(つる)した大きな黒い星座の図の、上から下へ白くけぶった銀河帯のようなところを指(さ)しながら、みんなに問(とい)をかけました。
カムパネルラが手をあげました。それから四五人手をあげました。ジョバンニも手をあげようとして、急いでそのままやめました。たしかにあれがみんな星だと、いつか雑誌で読んだのでしたが、このごろはジョバンニはまるで毎日教室でもねむく、本を読むひまも読む本もないので、なんだかどんなこともよくわからないという気持ちがするのでした。
ところが先生は早くもそれを見附(みつ)けたのでした。
「ジョバンニさん。あなたはわかっているのでしょう。」
ジョバンニは勢(いきおい)よく立ちあがりましたが、立って見るともうはっきりとそれを答えることができないのでした。ザネリが前の席からふりかえって、ジョバンニを見てくすっとわらいました。ジョバンニはもうどぎまぎしてまっ赤になってしまいました。先生がまた云いました。
「大きな望遠鏡で銀河をよっく調べると銀河は大体何でしょう。」
やっぱり星だとジョバンニは思いましたがこんどもすぐに答えることができませんでした。
先生はしばらく困ったようすでしたが、眼(め)をカムパネルラの方へ向けて、
「ではカムパネルラさん。」と名指しました。
するとあんなに元気に手をあげたカムパネルラが、やはりもじもじ立ち上ったままやはり答えができませんでした。
先生は意外なようにしばらくじっとカムパネルラを見ていましたが、急いで「では。よし。」と云いながら、自分で星図を指(さ)しました。「このぼんやりと白い銀河を大きないい望遠鏡で見ますと、もうたくさんの小さな星に見えるのです。ジョバンニさんそうでしょう。」
ジョバンニはまっ赤になってうなずきました。けれどもいつかジョバンニの眼のなかには涙(なみだ)がいっぱいになりました。そうだ僕(ぼく)は知っていたのだ、勿論(もちろん)カムパネルラも知っている、それはいつかカムパネルラのお父さんの博士のうちでカムパネルラといっしょに読んだ雑誌のなかにあったのだ。
それどこでなくカムパネルラは、その雑誌を読むと、すぐお父さんの書斎(しょさい)から巨(おお)きな本をもってきて、ぎんがというところをひろげ、まっ黒な頁(ページ)いっぱいに白い点々のある美しい写真を二人でいつまでも見たのでした。それをカムパネルラが忘れる筈(はず)もなかったのに、すぐに返事をしなかったのは、このごろぼくが、朝にも午后にも仕事がつらく、学校に出てももうみんなともはきはき遊ばず、カムパネルラともあんまり物を云わないようになったので、カムパネルラがそれを知って気の毒がってわざと返事をしなかったのだ、そう考えるとたまらないほど、じぶんもカムパネルラもあわれなような気がするのでした。
先生はまた云いました。

「ですからもしもこの天(あま)の川(がわ)がほんとうに川だと考えるなら、その一つ一つの小さな星はみんなその川のそこの砂や砂利(じゃり)の粒(つぶ)にもあたるわけです。またこれを巨きな乳の流れと考えるならもっと天の川とよく似ています。つまりその星はみな、乳のなかにまるで細かにうかんでいる脂油(しゆ)の球にもあたるのです。そんなら何がその川の水にあたるかと云いますと、それは真空という光をある速さで伝えるもので、太陽や地球もやっぱりそのなかに浮(うか)んでいるのです。つまりは私どもも天の川の水のなかに棲(す)んでいるわけです。そしてその天の川の水のなかから四方を見ると、ちょうど水が深いほど青く見えるように、天の川の底の深く遠いところほど星がたくさん集って見えしたがって白くぼんやり見えるのです。この模型をごらんなさい。」
先生は中にたくさん光る砂のつぶの入った大きな両面の凸(とつ)レンズを指しました。
「天の川の形はちょうどこんななのです。このいちいちの光るつぶがみんな私どもの太陽と同じようにじぶんで光っている星だと考えます。私どもの太陽がこのほぼ中ごろにあって地球がそのすぐ近くにあるとします。みなさんは夜にこのまん中に立ってこのレンズの中を見まわすとしてごらんなさい。こっちの方はレンズが薄(うす)いのでわずかの光る粒即(すなわ)ち星しか見えないのでしょう。こっちやこっちの方はガラスが厚いので、光る粒即ち星がたくさん見えその遠いのはぼうっと白く見えるというこれがつまり今日の銀河の説なのです。そんならこのレンズの大きさがどれ位あるかまたその中のさまざまの星についてはもう時間ですからこの次の理科の時間にお話します。では今日はその銀河のお祭なのですからみなさんは外へでてよくそらをごらんなさい。ではここまでです。本やノートをおしまいなさい。」
そして教室中はしばらく机(つくえ)の蓋(ふた)をあけたりしめたり本を重ねたりする音がいっぱいでしたがまもなくみんなはきちんと立って礼をすると教室を出ました。



译文:
第一章 午后的课
“同学们,有人说它像一条大河,也有人说它像一片牛奶流淌后留下的痕迹——这白茫茫的一片究竟是什么东西,你们知道吗?”黑板上挂着一张漆黑漆黑的星空图,老师指着贯穿上下的一条白蒙蒙的东西问大家。

柯贝内拉立刻举起了手。随之,又有四五个同学举手。焦班尼也想举手,可马上又放下了。的确,他好像在哪本杂志上看过,隐隐约约记得那些是由无数星星组成的。可是,最近焦班尼每天在教室打瞌睡,没有工夫看书,也没有书可看。因此对一切事情都是糊里糊涂的。
老师很快就察觉到了。
“焦班尼同学,你知道吧?”
焦班尼毅然站起。然而当他站起来后才知道,自己根本无法回答这一问题。扎内利从前座回过头来,看着焦班尼,吃吃地笑。
焦班尼张口结舌,脸羞得通红。这时老师又说话了:“当我们用大型望远镜仔细观察银河时,就会知道银河究竟是什么东西,是吧?”
但焦班尼仍然不能马上回答出来。他想来想去,还是认为那是星星。
老师为难了,于是把视线移向柯贝内拉。
“好吧,那么请柯贝内拉同学来回答。”
刚才还是那么踊跃举手的柯贝内拉,此刻却扭扭捏捏地慢慢站起身,半天没吱声。
老师诧异地盯着柯贝内拉,然后迅速转向黑板说:“好啦。”接着自己指着星图说:“用大型高倍望远镜观察这片白茫茫的银河,我们就会发现无数颗小星星。是吧,焦班尼同学?”
焦班尼满面绯红地点了点头。但他眼里已泪水汪汪。是的,我早就知道,柯贝内拉无疑也了如指掌。那是在博士家里,也就是柯贝内拉父亲家,和柯贝内拉一起读过的那本杂志上这样写的。
读完那本杂志,柯贝内拉还跑到他父亲的书斋里拿来一大本厚厚的书,翻开“银河”那部分给自己介绍。两人久久地欣赏黑黝黝满满一页那些星光闪闪的漂亮图片。这些,柯贝内拉怎么会忘记呢?他不会是真的回答不上来。最近,每天早晨和下午做工都很辛苦,上学时不能和大家欢蹦乱跳地玩耍,跟柯贝内拉也说不上几句话。这一切,柯贝内拉都看在眼里,记在心上。他一定是在同情自己,所以故意装作答不上来的样子。想到这儿,焦班尼觉得自己可悲,也觉得柯贝内拉很可怜。
老师继续讲述:“好,如果我们就把天河看作是一条大河,那么一颗颗小星也就相当于河底的一粒粒石子和沙砾。如果再把它看作是一片流淌的牛奶,那它就更酷似一条河了。也就是说,所有的星星恰如漂浮在牛奶中那些微细的脂肪球。假如果真如此,这条河流的河水又是什么呢?那就是‘真空’。这种光线是以一定的速度传送的,太阳和地球也恰好漂浮在这中间。也就是说,我们大家就生活在天河的河水之中。从天河的水中向周围观看,便会发现,就像水越深越显得湛蓝一样,天河底越是深远,星星聚集得就越密,因此看上去白茫茫的。请大家看这个模型。”

老师指着里面有很多闪光沙粒的大型双面凸透镜,继续对同学们说:“天河的形状,正如这面凸透镜。我们可以把这一个个闪光的颗粒,都看作是和我们的太阳一样的自身发光的星球。我们的太阳大致位于这个中心,地球就在它旁边。同学们,晚上请大家站在正中间,观察这凸透镜里面的世界吧。这面凸透镜较薄,只能看到星星点点的颗粒;而这边这块玻璃晶体较厚,可以看到许多闪烁的晶体颗粒,也就是星球。离我们地球远的星球,看上去白蒙蒙的。这就是目前关于银河的理论。那么,关于这个透镜到底有多大,以及里面有多少神奇的星球故事,今天就没有时间多讲了,下堂自然课上再讲吧。今晚是银河节,大家到外面好好观察天上的银河吧!好了,今天的课就上到这儿。大家把书和笔记本收好吧。”
教室顿时响起开关书桌盖的响声。同学们向老师恭恭敬敬地行了礼,便一窝蜂地跑出教室。

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